宮脇咲良はAKBのセンターとしては弱いと感じる理由 ~宮脇咲良はラウール・ゴンザレス論~

いきなりアイドルの話ですいません。

AKB48は、3月9日に「君はメロディー」をリリースした。

10周年記念シングルと銘打ったこの新曲は、前田敦子大島優子といったかつてのメンバーが参加している。

そのそうそうたる卒業生が参加する中で、センターを務めるのは現役メンバーである宮脇咲良HKT48/AKB48兼任)だ。

宮脇はAKB48のシングルでは、2014年に発売された「希望的リフレイン」以来のセンターを務める。本所属はHKT48にもかかわらずこれだけ推されるのはすごいことだと思う。

しかし、少し違和感を覚えている。宮脇咲良は、AKBのセンター向きではないと感じている。

その姿にスペインの名選手、ラウール・ゴンザレスを重ねた。

レアルマドリードで長きにわたってプレーし、22個のタイトルを手にした(個人タイトル除く)。キャリア晩年はドイツやアメリカに渡りドイツ時代は内田篤人シャルケで共にプレーしている。

ラウールがレアルを退団して6年が経過するが、いまだにクラブの最多試合出場記録は彼が保持している。また近年それぞれC・ロナウドとメッシという「怪物」に破られるまで、レアルでの欧州カップ戦最多得点記録とUCL全体の最多得点記録もラウールのものだった。

 

このようにクラブでは華々しい実績があるラウールだが、スペイン代表のラウールとしては成功したとはいえない。

W杯初出場は98年のフランス大会。無敵艦隊と呼ばれ大会に臨んだスペイン代表だったが、ナイジェリアに逆転負けするなどまさかのグループリーグ敗退を喫した。2002年の日韓大会は韓国に敗れベスト8で姿を消し(判定で不利を受けた部分もあったのだが・・・)、2006年のドイツ大会ではベスト16で準優勝したジダン率いるフランスに敗れた。2000年と2004年のユーロでも好成績を残すことができなかった。

代表に招集されなくなったのも突然で、2006年の9月を境にラウールの代表としてのキャリアは絶たれることとなった。当時の代表監督であった故ルイス・アラゴネス氏はその理由を明確にはしなかった。

そして皮肉にも、ラウールが代表招集されなくなってからのスペイン代表は、黄金時代を迎えることとなった。2008年のユーロ、2010年のW杯、2012年のユーロを制するという偉業を成し遂げたスペイン代表は、まさに無敵艦隊といえるほどだった。

 

話を戻すが、宮脇咲良とHKTとAKBとの関係は、ラウールのクラブと代表の関係に似ている。宮脇はHKTにいてこそ輝ける人材で、AKBのセンターとしては少し弱い。

宮脇はサッカーでいう10番タイプではなく、ラウールのような7番タイプだと思うからだ。センター(エース)にがっちり据えるより、少し自由にやらせた方が輝くタイプだと考えている。強引ではあるが、前田敦子大島優子かでいったら、どちらかというと大島優子側ではないのか。これが私の感じている違和感の正体である気がする。

 

 

 

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